孤独感と正しく向き合う

マンション管理員の仕事は既にで11年目に入りました。

お恥ずかしい話ですが、同じ仕事に携わった期間としては、
これまでの人生で最長を更新しました。

待遇はパートとはいえ、ひとりですべての仕事をこなしてきたので、
決して平坦な道程ではありませんでした。

この仕事を始めて3年ぐらいは、何もベースとなるものがなかったため、
ベースづくりの日々を送っていました。

それが一段落着いた頃、今度は“孤独感と向き合う”という課題に
直面することとなり、何度も精神的に揺さぶられた経験がありました。

いわゆる、「孤独感に襲われる」というヤツです。

ひとりで肉体労働をする分には意識が必然的に身体に向けられるので
まだマシだったのですが、所属会社からのサポートが十分でなく、
精神的に孤独感に苛まされることが時々あり、落ち込んだ時には
辛く苦しい想いを経験しました。

一時は思い込む性質から、自分を責めたり、自信喪失になりました。
所属会社に対する不信感が募る一方となり、
誰ひとり信じることができなくなりました。

普通なら、このような状況になると会社に嫌気がさして
辞めるパターンになるのですが、近くに入社時に研修でお世話になった
先輩方が勤務するマンションがあり、落ち込んだ時に連絡を取り、
愚痴や不満を言い放つことで癒やされ、お陰で何度も
持ち直すことができました。

今から思うとこの先輩方は、私を孤独感から助けて頂いた
とてもありがたい存在だったように感じます。

とは言え、所属会社に対する不信感は現在でも持ち続けています。
それでもこの仕事が続けられている理由は、
先述の“孤独感と向き合っても闘わない、もしくは相手にしない”
そんなスタンスを持てるようになってきたからだと思います。

実はこのスタンス、瞑想で言う“雑念”へ向き合い方と
同じスタンスであることが後になってわかりました。

確かに肉体としての私の存在はひとりですが、
精神的存在については決してひとりではなく、
“誰かまたは何かに支えられて生きている”
そんな五感を超えた“感覚”がいつの間にか
身についたように思います。

そのことによって、私はひとりではないということが明確となり、
「孤独感に襲われる」ということがすっかり影を潜め、
寂しいとか、わびしいとかの感情もほとんど出てこなくなりました。

“誰かまたは何かに支えられて生きている”と言っても、
よく勘違いされるのが、俗に言う幽霊などの恐ろしい存在ではなく、
心に光を照らしてくれるような明るい存在のことで、
それは本来の私、つまり『本当の自分』と共に居るような感覚です。

突き詰めて考えると、「何を信じて仕事をするか]ということに
尽きるかと思います。

私の場合、紆余曲折の経験の末に所属会社は信じられなくても、
その代わりに『本当の自分』を信じることで
精神的に安定が保たれている、
そんな感じになってきたのだと思います。

このことは社会的な常識に照らし合わせたら、
人によっては不可解で矛盾するような非常識な表現だと
思われるかもしれません。

ところが、私の心の中では一切矛盾することなく
機能的に整理されていき、ひとり仕事のお陰かもしれませんが、
誰にも迷惑をかけることなく日々の業務は滞りなく速やかに
行なってきました。

要となる第一段階は「所属会社の社員は誰も信用できない」という
前提を明確した上で、社員との人間関係がもとで生み出される、
怒り、憤り、不安、不満、期待、願望などの感情や想いと結びついた
“反応”が出たら、それにいち早く気づき手放すことです。

第二段階は”反応”によって生み出された諸々の感情や想いを
一旦手放す、間を置く(スペースをつくる)ことによって、
心が白紙状態へと”転換”し、目の前にある自分がやる仕事、
または会社から依頼を受けた仕事だけに全力で集中して向き合い
“対応”するというやり方です。

このやり方は自分で経験しないと身につきません。
しかも1回や2回ぐらいの程度ではダメで、
腕立て伏せや屈伸運動の反復練習のように、
繰り返し何回も何回も継続を試みる姿勢が大切です。

この経験を通して気づいたのは、“感覚”は家庭でも応用できる
ということでした。家庭でもひとりの時、
やはり「孤独感に襲われる」ということがありましたので、
同じように実践してみてわかったのですが、うれしいことに
仕事の時の“感覚”とやはり同じものでした。

つまり、この“感覚”は、どんな場所、状況であろうとも、
それを意識することによって味わえると言えます。
このことは、精神的に落ち込んだり、自分を完全に見失ったり、
どん底とも言える超ネガティブな心の状態になったとしても、
はい上がれる強靭なパワーを秘めているように感じています。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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どうぞよろしくお願い致します。

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