介護を通して学んだ貴重な経験

人生を歩んでいく中で、どうしても誰かが対応しなければ
ならない状況が目の前で発生した時、
周囲に家族や人が居てもどうにもならず、

最終的に、
“自分がやらなければならない”
という事態となることがあります。

今回、私の周囲で起きた突然の出来事も、
ハラハラ・ドキドキの心境でプレッシャーを感じながら、
実践した事例として当てはまるように思います。

“切羽詰まったこの状況で自分に何ができるか”
そのことを真剣に問われ突きつけられたような出来事で、
後になって冷静に振り返ったら、
これ以上ない対処法だったように思います。

私が経験した実例ですのでご参考までにお読み下さい。

先日、認知症を患っている義母の態度が急変したため、
我が家で一時的に預かることとなりました。

あまりにも急な展開だったため、
慌ただしい状況での対応となりました。

私自身もそんな義母の様子は初めてということもあり、
どのように対応したらいいのか、全く見当さえつかず、
何の手立てもありませんでした。

ところが、娘である家内が義母に対応する状況を
見聞きしているうちに、不思議と「私にもできる」という
自信と言うより、覚悟に近いものが出てきたように思います。

それは私自身にしかわからない微妙で繊細な感覚でしたが、
カウンセリングの時にクライアントの方の相談を受けて
向き合っている、それと“同質の感覚”を感じられたことが
大きかったように思います。

現象面だけで見たら、義母とクライアントの方とでは、
人も違いますし、置かれた環境、立場や背景などすべてにおいて
異なることは誰が見ても明らかなことです。

ところが、男女や生まれながらの性格、性質、
そして年齢の違いなどがあったとしても、
両者には“内面の奥深いところでは共通性がある”という
確信を持つことが重要な鍵となります。

では、この“内面の奥深いところの共通性”とは一体、
どういうことなのでしょうか?

通常の私たちの意識は、仕事や家庭で目の前に起きた出来事に
反応することによって、すぐに頭の中で考えてしまう傾向が
あります。

次の段階では、喜びや嬉しさといった肯定的な感情もあれば、
怒りや不安、恐怖といった否定的な感情と結びつけてしまう、
決まったクセというかパターンというか、もしくは性質というか、
そのようなものを必ずと言っていい程持っています。

それは、物理的、表面的なことを捉えて心に映し出す
顕在意識の得意技と言えますが、私たちの本来の意識状態とは、
この顕在意識の奥に在る潜在意識をさらに超えた意識に至る
ということを指しています。

そのことを表現するならば、
“自分と相手とがひとつになる、共通性がある”という、
言わば、“垣根のない、分け隔たりのない感覚”
もくしは“平穏で思いやりや調和に満ちた感覚”
つまり、『普遍意識』のことを指してると言えます。

つまり、前出の“同質の感覚”とはこのような感覚と同じように
感じられたということです。

この感覚に至るにはその前提として、
お互いの信頼関係の構築とともに相手の方の心が開いている、
つまり、“オープンマインド”となっていることが
必須となります。

また、相手の方が肉体的、精神的にどのような状況
であったとしても、究極とも言える『普遍意識』の視点からは、
魂そのものが不健全となったり、傷ついたりすることなどは
一切なく、“常に完璧で完全な状態である”ということが
真実なのです。

この“常に完璧で完全という真実”ということを、
心から本当に信じられるかどうか、

人間として容姿や思考、性格、性質が違えども、
老若男女皆んな生命が肉体を通して表現している以上、
それぞれ持っている“価値はすべて同等”であることをより深い
“魂のレベルでは識っていること”に気づいているかどうか、

そのような下地となる状況と概念を“絶対信頼”することで、
“相手の完全性に意識を合わす”ということの真意がわかり、
使いこなすことが可能となっていきます。

もっとわかりやすい表現をするならば、
本当の意味で相手と心を通わせることができるようになる
ということです。

私は今までこのノウハウはカウンセリングの時にしか
活用しませんでしたが、認知症を患い、しかも心境が急変した
義母にも適応できることが今回の経験を通してわかりました。

“相手の完全性に意識を合わす”ことの応用範囲が広がった、
この出来事は私にとってとても貴重な経験となりました。

人間関係における緊急事態、非常事態という、
極めて困難と思われる事態に遭遇したとしても、
冷静に落ち着いて対処することで予想を遥かに超えた対応が
できるように思います。

そして、このノウハウの最大の特徴は、
本人がその気にさえなれば、
『誰にでもマスターできる』
ということにあります。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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