先入観の実態を識ることの大切さ

前回のブログ「価値観の変化に気づくことの重要性」から
今回、私の経験の事例を上げて説明していきたいと思います。

ただし、あくまでも私自身のある時期を通しての
個人的な感情や思考が前提となっていますので、
ご参考程度に留めて頂けたらありがたいです。

最初はご近所に住んでおられる年配の奥様の話です。

その奥様、ご自分では気づいていないようなのですが、
話し声が大きいのでその家の前の道を歩いていると、
外からでもよく聞こえるのです。

私にとってその程度なら気にならないのですが、
さらに”品のない感じ”、語弊がありますが言い方を変えると、
“下品さ”が伝わってきて、そのことが気になっていました。

ところが、ある日、私がいつも買い物をしている
コンビニへ行った時、店内で聞き覚えのある声が聞こえました。
すぐにその方の声だとわかりました。

その時の私の“反応”は、

「聞き覚えのある女性の“大きな声”が聞こえた」、

それだけのことでした。

次はやはりご近所に居る年配の男性の方の話です。

この方はこの辺では見かけない高級車を運転され、
その姿が”偉そうな感じ”という印象を持っていました。

帰宅する際、私の家の前の道を使い車庫入れをされます。
その時、バックギアにチェンジされるからか
エンジンからハイブリットカー特有の電子音が発信されます。

それが空を飛ぶUFOを連想するような独特の音で、
その音を耳にした途端に“反応”して、
“気味の悪い嫌な感じ”が出てきました。

ところが、しばらく経ったある日、その電子音を聞いた時、
全く同じ電子音なのに今までの”気味の悪い嫌な感じ”とは異なる
“ソフトな感じ”のように聞こえました。

どうして、これら2つの事象は、同じ私でありながら、
最初と最後で全く異なった“反応”になったのでしょうか?

そのことを私なりに振り返って検証してみました。

2つの事象で共通するのは、
まず私の耳を通して聞こえた“音”です。
“人の声”“エンジン音”、種類は違えど“音”そのものという
事実に変わりはありません。

そして、もう一点共通することが、
それぞれの方とは普段のおつき合いといった
交流がありません。

これらの共通点から出てきたのが、
私の「先入観」、つまり「思い込み」です。

前者の奥様に対する”下品な感じ”、
後者の年配の男性に対する”偉そうな感じ”
という私が持っていた印象が先入観として
心の中にしっかりと創られていたということです。

この先入観を通したことによってそれぞれの“音”
“人の声”が下品に感じられ、”エンジン音”が気味の悪い嫌な感じ
捉えてしまっていたということです。

ところが、この先入観が時間の経過、より詳しく言えば、
心が変容することによって、以前とは異なり、
枠組みのようなものが外れていき広がった感じへと
変化していったというプロセスが生じたのです。

そのことによってそれを表現したのが、
前者の奥様の“大きな声”に、
後者の年配の男性の車の“ソフトな感じ”に聴こえた
ということなのです。

これら一連の出来事の流れを表現するならば、

『自分の心の反応に気づいて対応に切り換える』

このように言えます。

こんな傍からはささいな出来事と見られがちなことも、
注意深く観察していくことで、心の変容を起こすキッカケとなり、
そのことによって先入観という価値観そのものが変化していく
可能性があるということです。

ところが、現実の世界では多くの人たちはご自分の心の反応に気づかず、
“心ここに非ず”の自分や他人の想いに巻き込まれ混乱した状態、
怒りや不安、心配、焦りで我を見失った状態、
などに陥ってしまい、対応する(修正する、立ち直る)まで
相当な労力と時間や日数がかかってしまうケースがほとんどだと思います。

だからこそ、自分の先入観(思い込み)の仕組みやプロセスを
振り返って検証することにより、
物事の本質を識るチャンスを掴む可能性が大きい、
ということが言えるかと思います。

そのチャンスをうまく捉え活かすことができたなら、
あなたの“人生の羅針盤の示す方向が変わる準備”
できたというです。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
ご興味、ご関心を持たれましたら、
このブログの感想のコメントを一言でも頂けたら今後の励みになります。
どうぞよろしくお願い致します。

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