心の成長に必要な条件とは?・後半
前半のアンマのメッセージの中にありました、
「もし私たちが自分で何でも知っていると考えていれば、
何一つ学ぶことはできないでしょう。」
普通に読んだらそまままスルーしがちですが、
実はこの言葉もとても重要なのです。
「既知」という言葉、ご存知でしょうか?
読んで字のごとく「既に知っている」ということですが、
そのことを本当に理解しているかどうか、
それがとても大事な鍵を握っているのです。
具体的な状況として、人の話を聞いている時、
「既知」の情報が出てくると、
私たちは頭の中、もしくは声に出して、
「それ、知っている。知っている。」
という反応を示します。
つまり、会話の中だけの対象物について、
しかも「単なる名称」のことだけで、
まるですべてを知っているかのように思って
反応してしまっているわけです。
この時点で会話が終わってしまったら、
相手の方が私たちの知らないことを知っていたり、
また、詳しく親切に教えようとするつもりだったり、
という可能性もあったのです。
もしかしたら、
「それ、知っている。知っている。」という
一種のブロック反応を示していなかったら、
“知識の幅を広げられるチャンス”だったかもしれません。
このことが冒頭に記載しました。
「もし私たちが自分で何でも知っていると考えていれば、
何一つ学ぶことはできないでしょう。」
そのことを意味しているのです。
つまり、“知識の幅を広げる”という機会を
自ら潰してしまうことになるのです。
「そんなことは大したことではない」と、
つい思ってしまいがちですが…
実は、この“知識の幅を広げる”その行為が大変重要なのです。
そのためには“知識の幅を広げる”その本質を識る必要があります。
まず、何のために“知識の幅を広げる”かです。
それは単に情報量を増やすということではなく、
相手の方からの話をよく聞くことによって、
「まだ、そんな考え方や見方もあったのか」という感じで、
『新たな発見を見つけ出す』、
それがこの言葉の本質です。
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そのためにどうしたらいいのか?
それは、「既知」の情報に触れ
「それ、知っている。知っている。」と言ったり、
思ったその瞬間に気づいたらいいのです。
次のステップとして、
「もっと素直な心で学んでみよう」と気持ちを転換し、
「相手の方の話をもっとよく聞いてみよう」、
「今までとは異なる情報が聞けるかもしれない」、
「まだ知らない、新しい情報が聞けるかもしれない」、
そのような態度で仕切り直すことで時間はかかりますが、
少しずつ知識の幅が広がっていきますので、
次第に私たちが従来持ち続けていた価値観や
固定観念の枠組みが少しずつ外れていき、
大きく広がっていきます。
結果として、今まで抱えていた問題と思っていた、
悩みや苦しみ、怒り、憎しみなどといった
ネガティブな想いに対する視点が徐々に変化していき、
問題の解決の方向に向かったり、また問題視しなくて済む、
そのような広く大きな“寛容な心”になっていきます。