エゴ・トラップ(自我意識の罠)に要注意!

先日、新聞を読んでいて、紙面の下の方に掲載さていた
ある本の広告に目が止まりました。

その本は、見出しから推測すると、
あるマンション管理員さんが十数年の経験を通して対応した、
マンション内のトラブルや住民の方との接客、交渉についての
苦労話や解決話という設定で書かれた本のようでした。

その本のタイトル、小見出しを読みながら、
「マンション管理員も本を書く時代なんだ」、
と思いながら、

今度は私自身にスポットを当て、
「マンション管理員とカウンセラーもこなして、
 ブログも書いているけど」と自慢するように、
優越感のような変な対抗意識が出てきました。

相手の方とは全く面識もなく、全然知らないのに、
自分勝手に思っていたわけです。

この優越感にしろ、対抗意識にしろ、
静かで落ち着いて冷静な心という、
本来の意識状態とは異なってる、
“ズレている状態”とも言えます。

まさにこの“ズレている状態”が、
エゴ・トラップにハマっている状態なのです。

“自分からわざわざエゴの罠にハマりにいっている”

そんな言い方もできるかと思います。

実はこのエゴ・トラップは、ついうっかりすると、
長期間ハマったままでいることも珍しくありません。

今回の私のケース以外にも、劣等感も当てはまりますし、
また、よくあるケースとして、こんなのがあります。

テレビのニュースを見ていて、
過激で残虐なテロや紛争、殺人事件の報道を知った時、
私たちは怒りや憤りの感情が湧き上がることがあります。

この感情は人間の持つ正義感から出てくるものなので、
とても尊い側面ではあるのですが、
一方ではニュースの報道を知ることで
“心が怒りや憤りで反応したままの状態”になります。

このまま潜在意識に無意識にうちにインプットされ、
次に同じような内容の正義感をくすぐるニュースを見たり、
出来事に遭遇したりすると、

やはり同じように怒りや憤りという形で反応してしまう
ことになります。

このことがまんまとハマった状態となるので、
これもまた、エゴ・トラップなのです。

普段の何気ない日常生活でも注意深く観察していくと、

私たちを「イラつかせる」「腹立たせる」「ムカつかせる」
「落ち込ませる」「疑念を持たせる」「投げやりにさせる」
「怠惰にさせる」「困惑させる」など、

そんな「エゴ・トラップ(自我意識の罠)」
たくさん仕掛けられています…

実に巧妙で少しでも気を抜くと引っかかりやすく、
一旦ハマってしまうと、しばらくの間、巻き込まれた状態のまま、
気がつかないというのが、エゴ・トラップの最大の特徴なのです。

そして、その影響は人間関係に出てきます。
今まで持っていた自分の価値観が表面化していく
傾向となりますので、他者との価値観のぶつかり合う可能が
高くなります。

もし、ぶつかり合いになってしまうと、
お互いに意地の張り合いの末、
心を深く傷つけ合うことも考えられます。

ここまで説明すると、
エゴ・トラップから抜け出す方法はないのか?」
と思わるかもしれません。

そのためには、
つい他者と比較してしまう優越感や劣等感、
正義感や責任感を伴っての怒り、憤りなど、
先ず“自分自身が発している反応に気づく”必要があります。

このように説明している私も年がら年中引っかかっていて、
気づく度に反省して元に戻す、そんなことを地道に繰り返しています。

最も重要なことは、“自分の反応に気づく”ことです。
加えて大切なことは、1回や2回で終わるのではなく、
何度も何度も繰り返し継続することです。

何らかの反応をしている最中に気づくのがベストですが、
時間が経過してからでも気づいてもOKなので、
何度も繰り返すことで、次第に反応と気づきとの
時間の間隔が狭まっていきます。

つまり、気づくスピートが早くなってくるということです。
そのことによってエゴ・トラップにハマりかけたとしても、
回避できたり、抜け出すのに要する時間が短くなります。

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