心の迷いは「本当の自分」を見失う・前半

当時、住んでいた所は賃貸の集合住宅でした。
隣人のご夫婦とは、妻が良好な関係を築いておりました。

お陰でT社長との関係や仕事について、
隣人のご主人に相談し、その方の勧めもあり、
ある宗教団体の施設に出入りすることとなりました。

前出の自己啓発セミナーとのつながりは、
完全に途切れたとはいえ、その宗教団体の施設に入る事は、
やはり先入観や固定観念があり、迷いがありました。

しかし、前職のK社時代に経験したプレッシャーとは異なり、
毎日出勤してT社長と顔を合わせる毎に、
憂うつ感が増して行き、
言いたいことも言えず、ひたすら我慢している状態でした。

打開する手立てや手段がなかったため、
“神仏にすがる”しか方法はなかったのです。

私のブログをここまで読んできたなら、
おわかりになると思いますが、見方によっては、
「K社時代と同じ事を繰り返している」、
と言えるかもしれません。

しかし、その時の私の力では、

「どうにもならなかった」

と言うのが正直な気持ちでした。

隣人の方のサポートを受けながら、
その宗教団体の施設に通い続け、答えを求め続けてましたが、
T社長との関係については、
最終的には私が判断を下すしかありませんでした。

その引き金となったのは、確かT社に入社してから、
3年目の冬の終わりに体験した、福井県に出張した時の
現場での生涯忘れられない出来事でした。

石油コンビナートと同様の巨大な貯水用タンクを
点検作業をしていた時の事でした。

私はそのタンク上部の昇降時に、
10メートル以上のタラップ(垂直階段)から
足を滑らせて、落下しそうになりました。

それまで、高所作業は「怖い」という経験は、
ほとんどなかったのてすが、この時を境に高所作業は、
怖くてできなくなりました。

その恐怖心は、心だけに留まらず、
肋間神経痛と思われる症状が出て、
刺激やストレスを受けると呼吸するのが苦しい
という状態になりました。

さらに拍車をかけるように、
会社の業績が悪化する状況となり、
T社長から発せられる言葉の響きが、
ますます厳しく感じられるようになりました。

このままでは、完全に潰され、壊れるとの危機感が募り、
もう退職もやむを得ないと思い、転職先を必死に探しました。
その時は、複数の会社へ就活する時間と余裕もなく、
1社だけに絞り込み、懸命にアプローチしました。

しかし、その会社も内定の確認に時間を要しました。
そして、年度末の提出書類の締め切るが迫る3月中旬、
T社の事務所でT社長に対し、ついに私はブチ切れて
想いを一気に吐き出してしまいました。

T社長は、私の予想外の展開を目の当たりにして、
驚きの表情を見せながらも

「残りの仕事は、どうするつもりだ。誰がするんだ。」

という冷徹な言葉が返ってきました。

私は心の中で 、

「ああ、やっぱり、それしかないんだ」 と思い 、

ただ虚しさだけを感じました。

お互い様と言えば、そうなんですけれど、
結局、コミュニケーション不足が生んだ悲劇でした。

私としても、もう後に引けなかった状況でしたので、
大人げない対応でしたが、身も心も我慢の限界でした。

当月末、つまり、あと2週間足らずで退職する事を
申し出しました。

当時のことを冷静に振り返り、改めて心の状態を観察して
気づいたことなのですが、

「心が迷えば迷うほど、自分の存在を否定するくらい、
自分を見失う方向に行ってしまう」、


ということです。

それは”自分の心を抑圧し続けた結果”と言っても、
過言ではないと思います。

それ程、自分の心に大きな混乱を自ら起こしてしまう、
強烈な力、エネルギーであることを
身を持って感じた経験だったように思います。

さらに、このような不安定な心の状態では、
自分が望んでいる方向へ向かう可能性は低くなる、
ということが言えるかと思います。

言い換えると、ネガティブなエネルギーを放てば放つほど、
自分が望んでいないモノを引き寄せてしまう
可能性の方が高まるということです。

今も昔も変わらず多くの覚者が口をそろえて言われる、

「自分の心の状態を常に注意深く観なさい」とは、

このことを言っていると思います。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
ご興味、ご関心を持たれましたら、
このブログの感想のコメントを一言でも頂けたら今後の励みになります。
どうぞよろしくお願い致します。

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