『100%自分の責任』を識る・後半

前半からの続き

営業3課の百貨店ブロックの受注チームについて、
これまであまり触れませんでした。

理由は営業部隊をサポートしてくれた、
心情的にも大変ありがたい存在だったのですが、
前半で触れた人為的ミスの一部が、ここから発生していました。

自分の足元だけに今でも思い返すと当時の複雑な心境が蘇ります。
この受注チームに同期入社の男性社員N氏がいました。
彼とは特にミスが発生する度にぶつかりました。

私が真剣に話しかけていても、彼は茶化すというか、
薄ら笑いを浮かべ、一見して不誠実な感じで応対するので、
その度に私は「ムカッ」ときてしまい、
どうしても私の方が先に感情的になってしまうのでした。

ある時、こんな出来事がありました。
会社か独身寮か、どこでその話をしたのか覚えてませんが、
N氏が起こした人為的ミスについて私が彼に食らいついた事がありました。

その時の彼から、

「100%セールスマン(私)の責任だろ。」

という答えが返ってきました。

私は思わず頭に血が上り興奮して、その時何を言ったのか全く覚えてません。
おそらく「(セールスマン経験のない)お前に私の何がわかんだ!」
そんな事を言い返したように思います。

当時、大阪支店には各部署を合わせたら総勢数十人のセールスマンがおりました。
同じフロアで仕事をしておりますから、受注ミスや入力ミスなどの
人為的ミスで、セールスマンがミスを犯した担当者や責任者と
よく言い争いになる“不調和な光景”は日常茶飯事でした。

結果的にセールスマンが尻ぬぐいするハメになっていました。
人為的ミスは、いつ、どのような形で、誰に降り掛かってくるか
わかりませんから、地雷を踏むような感じで、ハッキリ言って
私はそれが不安で嫌でたまりませんでした。

上司や先輩方に愚痴っても、皆さんの考えがバラバラで、
本音ではどのように思っているかわからず、
その状況を自分の中に受け入れる事はできませんでした。

ますます自分を見失い、混乱するネガティブ・スパイラルにハマって行きました。
今から思えば、この事が数年先にB社を退職する一つの要因になったように思います。

N氏が言った「100%セールスマン(私)の責任だろ。」のメッセージ、

人為的ミスについて上司や先輩方の本心がわからないという現実、

この2つを冷静に考えてみたらわかる事だったのですが、

ミスが発生して一番迷惑を被り、困るのは誰?(得意先、お客様)

そして、いち早くカバーできるのは誰? (担当のセールスマン)

なぜ、 上司や先輩方の考えがバラバラなの?
(人の数分の受け留め方、解釈を持っていて価値観がそれぞれ違うから)

落ち着いてチョットだけ視点を変えたら、わかった出来事なのに、
視野が狭く、思い込みが激しい自分の性格に振り回されていた、
という私の“自我意識”が観えてきました。

私の心の中まで、面倒を見てくれる超優しい人なんて
当然いませんでしたので、ハッキリ言って大バカ者でした。
今更ながら自分の大人げない想いから、恥ずかしさが込み上げてきます。

もし、30年前のおぼろげな記憶のままの状態なら、
今も何も変わりはしませんでした。

しかし、私の怒りを爆発させてくれた同期のN氏の言動、
上司や先輩方の考え方や価値観が異なり、私を迷わせた状況、
現実として私の置かれていた職場での役割、

今の私が振り返り、当時それらが何のために私の前に立ちはだかったのか、
その本当の意味のすごさに気づき、正直、驚きました。

それは、

『 問題の根本は外(他人の行為)になく、内(自分の心)にある 』

ということだったのです。

上司や先輩方そしてN氏対して遅まきながら、

「あの時はご迷惑をかけて申し訳ありませんでした。」

と頭を下げて心から謝罪の念がわき上がりました。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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